先日の旅行で、久しぶりに盛岡から新青森まで新幹線に乗ることになった。
その際、友人から「特定特急券というのが安いみたいだから使ってみたら?」と言われる。
東北新幹線は全席指定で自由席はないのだが、函館〜盛岡間だけ使える特定特急券は、空いている席があればそこに座れる自由席券みたいなものらしい。
とは言え、えきねっとでは申し込めず(直接JRの駅で購入するしかない)他県で購入すると間違いが起こりやすいという話や、土日なのでもし満席で座れなかったら嫌だな、という理由で今回は見送った。えきねっと早割で30%オフで新幹線チケットが取れたし。
せっかくなので、盛岡駅から新青森へ行く際に、特急券を使うとしたらどんな感じか観察してみた。
盛岡駅の自動券売機には、新青森行きの特急券の項目があった。
わかりやすい…近場ならでは。
盛岡〜新青森間は、乗車券+特定特急券で5,720円。
通常の指定席だと6,250円(新幹線eチケだと6,050円)。
なるほど、指定席料金の530円が差し引かれるということか。
早割トクだ値30%OFFだと4,220円。
定価に比べれば特定特急券の方が安いが、早割で買えればそちらの方が全然安い。
(初め特急券のみ2,640円というのを見て「えっ安っ!」と勘違いしたが、乗車券もないと乗れない)
新幹線に乗車すると「1〜8号車は特急券で空席に座れますが、指定券をお持ちの方が来たら席をお譲りください」等とアナウンスも流れていた。利用しやすい雰囲気。
7:59発のはやぶさで盛岡駅を出発する時点では、空席が目立つ。あれ、余裕で座れそう。
しかし途中4駅停車するので、その間に指定券を持った人が乗ってきたら座席を移動しなければならない。果たして落ち着いて座っていられるのか。
…結果、ずっとがら空きだった。
帰りも同様。
時間帯や何かイベントがある時はまた違うかもしれないが、早割が取れなかった時は特定特急券を使うのもいいかも。
立席特急券
一方、似たようなもので立席特急券(たちせきとっきゅうけん)というのがある。
特定特急券は特定の区間でいつも販売しているが、立席特急券は全車指定席の列車が満席になった時点で販売される。指定席料金の530円が差し引かれるのは同じで、東北新幹線だと盛岡~東京方面が対象。
以前、盛岡から東京方面の新幹線に乗った時、知らない人が私の指定席に座っていた事があった。
「ここ私の席だと思うんですが…」と声をかけると、無言で別の席に移り、また同じように指定券を持った人に声をかけられ別の席に移りを繰り返して、最終的に車掌さんにデッキに追い出されていた。デッキには指定席に座れない人があふれていた。
「なんで全席指定なのに立って乗ってる人がいるの?」
調べてみて、その時に初めて立席乗車券のことを知った。
JRの営業規則には「座席の使用を条件としないで発売する」とあり、デッキに立って乗るのが原則だ。盛岡を出発する時点では空席で、仙台あたりから満席になってくるからそれまでは座ってもいいだろうという気持ちはわからなくもないが、どうなんだろうか。
特定特急券の券面には「当日の普通車空席にお座りください」とあるが、立席特急券の券面には「立席特急券では着席できません」と書いてあるようなので、やはり空いていても座るのはルール違反ではないかと思う。
妹の話では以前、キャリーカートを置きたいので最後尾席を指定席予約して、いざ席の後ろにキャリーを置こうとしたら、その隙間に知らない人が寝転がっていてドキッとしたことがあったという。キャリーも置けなかったし、背もたれも倒せずモヤっとしたそう。
私も最後尾席に座った時、すでに誰かの荷物が置かれていて窮屈な思いをした。
なんとなくあのスペースは最後尾席の特権に思えるが、決まりはなさそうだし難しい問題だな。しかし人が収まってるのは怖いのでやめてほしい。
得をするのはJRだけ?
立席特急券は各車両ごとに販売数が決まっていて、そうデッキが混雑することはないというが時期によってはやはり人が多く、トイレに行くのも一苦労だ。
デッキで自動ドア近くに立っている人にセンサーが反応して、ドアが何度も開閉を繰り返すこともあった。音が気になるわ冷気は入ってくるわ、とても落ち着かなかった。
立席は大変だが、それによって指定席客の快適度も下がっている。
立席でもどうしても乗車したい事情はあるだろうし、そういう人のために販売しているんだと言われればそれまでだが、得をしているのはJRだけではないか。
そんな事を思い出した。
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